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風土

鈴鹿山脈から旅してきた良質な伏流水が、米の旨味を優しく引き出す

どの蔵元も最高の酒米と高度な技術で酒を醸しています。
でも味に差がつくのはなぜでしょう。
日本酒は80%が水でできています。酒の旨味をつかさどる仕込み水がなす技だと言っても過言ではありません。

当蔵の仕込み水は、びわ湖の東に広がる鈴鹿山系の伏流水。
まろやかな軟水で、米のうまみを優しく引き出します。

うまい酒には おいしい水がある。

鈴鹿山系の伏流水 斗瓶取り

水の豊かな近江盆地に育まれた近江米

湖国ならではの冬の冷え込みや比叡おろし、鈴鹿山系の上質な伏流水と米どころ滋賀の良質な近江米は、先人をこの地で酒造りに向かわせるに十分な説得力を備えています。

北島酒造で使用する酒米はほぼ近江米。
びわ湖を有する滋賀県は、環境意識の高い農家さんが多く、北島酒造でもそうした契約農家さんにつくっていただいています。

幻の酒米「渡船」契約農家 沢 昌弘さん ほんま、苦労しますわ。

酒米「渡船」は今から100年以上前、滋賀県農業試験場で生まれた品種です。 酒米の王様といわれる山田錦の親品種にあたりますが、背丈がコシヒカリの約2倍もあるため倒れやすいうえに、脱粒しやすい、病害虫に弱いなどの理由で、昭和35年を最後に、栽培が途絶えました。

その酒米を復活させたのが沢昌弘さん。平成16年、農業試験農に残されたほんの一握りの種もみを自身の水田30アールに作付し、翌年、貴重な20俵の玄米を当蔵に持ってきてくださいました。 「渡船は、びっくりするような品種。子孫を残すためバラバラに出穂する。獣よけの「ししくわず」のように芒(のぎ)が伸び、まるで麦のような独特の穂をつける。生育は遅いし、背丈は長い。ほんま、苦労しますわ。」

そんな苦労にあえて立ち向かう沢さんを、つき動かすものはなんだろう。 「酒米といえば山田錦がもてはやされる。けれど、山田錦も、吟吹雪も、もとをたどれば渡船。渡船は、かつて海を渡りカリフォルニア米など世界の食糧増産にも寄与している。こんな米はほかにない。100年以上の歴史があり、あらゆる米の『元祖』と呼ばれるにふさわしい。そんな誉れ高い滋賀うまれの酒米で、地元の酒蔵に酒をつくってもらえたら、これほど嬉しいことはない。」

当蔵は県内でいち早く渡船の醸造に取り組み、今や渡船は「滋賀の酒米といえば渡船」と言われるほどに定着しています。私たちは沢さんの熱い想いを胸に、今年もおいしい酒を仕込みます。

「渡船」契約農家 沢昌弘さん 渡船の田んぼ

「今年は特によくできた」と語る澤さん。周囲の田んぼはすでに収穫を終え、渡船だけが残っていた。

「湖南市産山田錦」契約農家 高畑学さん 信頼のバトンタッチ

高畑さんは、湖南市随一の大規模農家。黙々と作業をこなす職人タイプです。ある年、弊社がもっと身近な酒米農家を探していたところ、我こそはと名乗り出てくださいました。

「誰もしていないことをしたかった。一年目は試験的な栽培にすぎなかったが、それで自分にもできると確信できた。倒れやすいといわれる山田錦だが、収量を増やすことに欲を出さず、少ない肥料でしっかり管理するので、台風がきても倒さない自信がある。」

高畑さんは環境意識の高い滋賀県下にあって、さらに意識を高くこだわりの米づくりをしています。というより、気負いなくそれをやってのけています。
「面積が大きいからといって手抜きなどできない。でもできるだけ省力化しようとした結果、農薬散布は手間もコストもかかるので、田植えのとき(苗が雑草にまけないように)1回だけになった。そうしてつくった米を自分のこどもも食べて超健康優良児に育った。自信をもって提供できる。」

「北島さんとの信頼関係を大切にしています。やはり自分のつくった米が酒になって喜ばれるのはうれしい。米づくりのプロとして、責任をもって良い酒米をバトンタッチしていきたい。」

私たちは高畑さんから渡されたバトンを、しっかり酒造りにいかしていこうと思います。

湖南市産山田錦」契約農家 高畑学さん 山田錦の田んぼ

たわわに実った山田錦。倒伏しやすいといわれる山田錦もこのとおり。窒素を切らして米の品質をあげるため、葉先がきいろくなるまで田んぼにおいておく。

滋賀うまれ滋賀そだち

滋賀には個性豊かな酒米があります。ほかでは味わえないおもしろさです。
地元の米をつかってこその地酒。北島酒造では積極的に地元の酒米を使用しています。

幻の酒米「渡船」

農業試験場で発見された幻の酒米「渡船」。一時栽培が途絶え幻の酒米となりましたが、米農家の沢さん達が中心となり復活させ、当蔵は県内でもいち早くその醸造に取り組みました。今では滋賀の酒米といえば「渡船」と言われるほどに定着しています。 お米の蒸し上がりはふっくらとしており、サバケも良好。のびやかで、横の広がりを感じさせるお酒となります。

※サバケが良好…粘り気のない蒸米になること。サバケの良し悪しが、酒質に大きく影響します。

渡船の酒

シャープな潔さがここちよい「玉栄」

渡船が復活した今も昔も、滋賀での酒造りの中心となる酒米はやはり玉栄。
一見地味な印象ながら、噛めば噛むほど…ではなく飲めば飲むほど味が出るお酒。
程良い酸のあるしまったお酒になり、例えるなら天に向かって真っすぐに成長した杉のよう。
お燗にするとやわらかくなり、食中酒に最適です。

玉栄の酒

ふっくら、やわらかい「吟吹雪」

滋賀で以前から栽培されていた玉栄と、酒米の王様 山田錦の良さを兼ね備えたお米。
山田錦の蒸した感じと非常に似ており、モロミにおいても扱いやすい酒米です。
ふっくらやわらかいお酒になり、アタックにはさらりとした甘味があり、余韻には吟吹雪特有の心地良い苦みが残ります。

吟吹雪の酒

滋賀のニューフェイス「みずかがみ」

平成25年、滋賀県が開発した食用米の新品種「みずかがみ」がデビューしました。
北島酒造はいち早く「みずかがみ」の日本酒化に取り組み、「純米みずかがみ」は滋賀ならではの資源や素材を生かした魅力的な商品に贈られる「ココクール マザーレイク・セレクション2015」のひとつに認定されました。
まあるく、すっきり。しっかりしたお酒感がありながら、非常に口当たりが優しく飲み飽きないお酒です。

みずかがみの酒