〜 5月便り 〜

 真夏のような暑い日が続いたと思ったら、急に冷たい雨が降り・・・。もう体がついていきません。タンスの中は衣替えしかけた夏の半袖と冬物がごちゃまぜ。お天気に振り回されています。そして私も鼻がグズグズ。花粉症かと思いきや・・・カゼ。皆さんはいかがお過ごしですか?

 北島では、このゴールデンウィークに大きな出来事が一つありました。軒先の杉玉と並ぶ蔵元のシンボル、れんがの煙突がなくなりました。5月1日から撤去作業の為の足場を組み始め、連休明けの7日、その工事は始まりました。煙突を大々的にパンフレットなどに載せている蔵元さんもあるほど、今は使用していないとは言え、やはり煙突は蔵にとってとても大切な物です。出来ることなら子や孫の代までずっと残していきたいと、何とか保存していく方向で考えていたのですが、老朽化がひどく、万が一大きな地震でも起きたら・・・の危険に備え、撤去することになりました。これで見納め、と煙突の前で従業員さんら皆で記念写真を撮ったり、足場に登って煙突のてっぺんまで上がってみたり、色々なことをしました。そして今。煙突は影も形もなくなってしまいました。工事が終わってみて、煙突の老朽化は予想以上に進んでいたことが分かりました。れんががもろくなっており、工事日程も予定より早く済んでしまいました。こんなになるまで、本当に長い間よく務めを果たしてくれました。このままつぶして「はいサヨナラ」ではあまりに淋しいので、そのれんがの一部は保管しておき、何かの時(って何だろう?)に形を変えて使われることになりました。テレビのリフォーム番組にもありましたね、こういうの。さて何に変身するのか楽しみです。

 昨年の11月だよりで書かせて頂いた「落款(らっかん)」のお話。その後日談があります。あの、息子さんのご来店の数ヵ月後、落款を作られた池内さんご自身が北島へ来られました。再会を祝し、お酒をお贈りしたところ、そのお礼にと、名前の一文字から取って私には「友」、義母には「昌」の字の落款を作って送って下さったのです。(なぜ僕には無い・・・、と一人すねていた主人。)ころんとした字がとても可愛らしい落款。手紙には、字体や篆刻について、私のような素人にも分かるような説明を丁寧に書いて下さっていました。「北島に嫁いで良かった!」と訳の分からないことを言って感動した私。哀しいかな、私は字も絵も下手なのですが、手紙を書いた時などに愛用させて頂いております。本当に有難うございます。この場を借りて再度感謝申し上げます。

5月15日(火) TOMO 記



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