〜 12月便り 〜


 12月です。私が北島へ嫁いで来てから、3度目の12月がやって来ました。冬は皆さんご存知のとおり、酒の仕込みの時期でもあり、最も日本酒が美味しく感じる季節でもあります。その、私たちにとって超多忙期である冬の中でも、12月というのは特別な意味を持ちます。とは言っても、どう特別なのか説明するのは何とも難しい。とにかく、何と言うか、この一ヶ月がまさに正念場、身も心も引き締まるのです。

 この季節、忙しいのは私たちだけではありません。師走に忙しいのはどこも同じではありますが、私たちの忙しさと比例して、運送屋さんも、猫の手を借りても足りないほどの忙しさとなっていきます。

 「お歳暮」という日本の伝統は、薄れつつあるとは言え、やはりお世話になった方へ心を伝えるための、日本伝統の真心こもった感謝の表現方法の一つであると思います。(かのトム・クルーズさんもこの伝統が気に入って、字幕翻訳家の戸田奈津子さんにお歳暮を贈っているとか。)この時期、「お歳暮に…」とご来店くださる方が増えますが、その大切な大切な贈り物に、御代栄の酒を選んで頂けるのは本当に光栄なことです。お客様が心をくだいて選ばれたお酒を、私たちは心を込めて包装していきます。

そしてそれを、毎日毎日、それこそ雨の日も風の日も、時には雪の日も、引き取りに来てくださる運送屋さん。ほとんどいつも決まったドライバーさんなのですが、どんなに忙しい時でも、「おおきに!」と笑顔で来られるその姿には、本当に頭が下がります。そして、お選びくださったお客様の心はもちろん、酒米を作ってくださった農家の方や酒を醸した蔵人、仕上げ(ラベルを貼ったり、リボンをかけたり)をした社員の私たち皆の心を乗せて、先様の所まで大切に運んでくださいます。

 一つの贈り物には、こんなにもたくさんの気持ちが詰まっているのですね。どうか皆様にも、この気持ちが伝わりますように・・・。そして何より、私たちのこの酒で、ほっとくつろいだ、幸せな時間を過ごして頂けると、こんなに嬉しいことはありません。


TOMO
2003年12月3日(水)
 



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